本橋成一 『築地魚河岸ひとの町』

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いま日本中でもっとも注目を浴びている「町」であろう、築地。この場所を80年代から撮り続けていた写真家の作品集。この市場で働く人々、その周辺で暮らす人々の姿が全編白黒で撮影されている。白黒写真、というせいもあって、まるで時代がよくわからない。かろうじて写り込んでいる車のデザインや、おそらくは市場の関係者ではない人のファッションから、それが過去の写真であることがわかる。ただ「市場の人々」の格好は「市場の人ってこういう感じだよな」という印象とほとんどブレなくて。だから、なにかこの町が、流行や時代から隔絶された異界じみた空間として、保存されてきたのではないか、という感想が浮かんだ。日常からもっとも近くにある異界、というか、そういう特殊な空間性を切り取ったすごく良い写真集。

一つだけ文句をいうのであれば、見開きで載せてる写真が多いので、ノドの部分が気になって……。

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