エリック・ルーセル 『ガリマール新評伝シリーズ 世界の傑物7 ドゴール』

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ドゴール (ガリマール新評伝シリーズ―世界の傑物)
エリック・ルーセル
祥伝社
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ジョン・F・ケネディ、アントニオ・カルロス・ジョビン、坂本龍馬、そして、シャルル・ド・ゴール。一見、なんの関連もない彼らのあいだには「名前がついた空港が存在する」という共通点が存在するけれど、ド・ゴールについては「フランスの偉い人」ということぐらいしか知らなかったので、評伝を読んでみた(この「ガリマール新評伝」シリーズ、ほかにはJBだのフェリーニだの、独特なセレクトが興味深い。フェリーニの解説は、菊地成孔が担当している)。フランス大好き、パリ大好きな日本国民なのに、ド・ゴールについてはよく知らない。そういう人って多いと思う。

しかしながら、本書はなかなか難しい本で、内容をちゃんと理解できる人って、20世紀前半から中盤にかけてのフランス史に相当詳しい人じゃないとまったくついていけないんでは、と思う。ド・ゴール、ペタン、といった高校世界史にでてくる人物はわかる、でも、それ以外の人物がポンポンと前振りなしででてくるので、よくわからない部分が多かった。それでも、ド・ゴールの家柄や彼の性格についての記述はとても面白かった。代々学者の家系で、ド・ゴール自身も人文的な教養が高かったそうである。要するに知的エリートの家に生まれてたのね。日本の昔の政治家の教養について知ると、昔の政治家は立派だなぁ、と思うけれど、ド・ゴールもまたそういう尊敬したくなるタイプの人間だった。

とはいえ、その教養高さや、自分は知的なエリート出身ですよ、というプライドがあって、若いときから偉そうな態度をとっていたり、上司と折り合いが悪くて出世が遅れたりしていたらしい。まぁまぁめんどくさい人間、ちょっと残念の人間だったみたいなんだよね。でも、見捨てなかったのが、ペタンで……っていうのがなんか人生の複雑さを感じさせるところである。

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