ジョナサン・コット 『スーザン・ソンタグの『ローリング・ストーン』インタヴュー』

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スーザン・ソンタグの『ローリング・ストーン』インタヴュー
ジョナサン コット
河出書房新社
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わたしはスーザン・ソンタグの良い読者ではない。けれども、書店で見かけた本書の、アメリカの国旗をあしらった装丁にはとても強く惹かれるものがあった(人によっては楳図かずおを想起するかもしれないが。装丁は佐々木暁)。めちゃめちゃ書店で目立っていたし、これは自分ちの本棚に置いておきたくなるデザインだ。かっけえ。

1979年に一部が『ローリング・ストーン』誌に掲載さらたソンタグへのインタヴューの完全版が本書。改めてこの批評家こそが、ポップなものと、ハイソなもの(サブカルチャーとメインカルチャー)を分け隔てなく語り始めた人だったんだな、ということがよくわかる内容となっている。メインとなるテーマがあるわけではないし、内容は雑多、というか、散漫とさえ言えるかもしれない。

それに、ソンタグの入門書にでもないし(批評家の入門とは? という感じでもあるし)そして、ポップもハイソも、サブカルチャーもメインカルチャーも境界線が特別存在しないように思われる現代において、ソンタグのような批評を読む意味ってなんだろう、と思わなくもない。

ポップもハイソも分け隔てなく、と言いつつも、それはめちゃめちゃにハイソな人がポップなものも扱ってる、なんというか、偉い人が民草の世界に降りてきてありがたいことを言ってる、っつー感じはあって。そういうのは現代においても有効ではあるのだけれども、でも、ドストエフスキーも読むけど、ドアーズも好きよ、みたいな態度って、すっげえ今や普通じゃん。ベンヤミンも読むけど、デヴィッド・ボウイも好きだし、BABYMETALも好きよ、みたいなさ。

まぁ、でも面白いよね。パティ・スミスやテレヴィジョンをCBGBでリアルタイムで聴いて、ひたすら本読んで、ひたすらなんか書いてる人。今やありふれてるけども、6o年代・70年代にそういう人がいたことを確認することは、単純に、面白い、と思った。ソンタグの語り自体、曖昧で「◯◯は実は△△だ!」みたいな意味を言い切ることって全然してなくて、つねに「◯◯は△△、と読めるけど、別な見方もできるよね」とひたすら言い切らないんだ。言い切らないし、なにを言ってるかよくわからない部分も多々ある。

すっげえわかりやすい読み解き、のほうがやっぱり人気あるじゃん、いま。だから、この言い淀み体質っていうか、あくまで、そういう読みでしかないっすよ、っていうモヤモヤスタイルが良い、って感じる部分もある。

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