キリンジ / 11

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KIRINJI
ユニバーサル ミュージック (2014-08-06)
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堀込泰行の脱退後、6人編成のバンドとなったキリンジの新しい音源を待ち遠しく過ごしていた。発表されたメンバーにはレコーディングとライヴに参加していたミュージシャンが含まれているから、そう大きく変わらないんじゃないか、だとか、女性のメンバーが入ったらどうなるんだろう……だとかさまざまに想像が働いたけれど、次に出てくる音を予想するのが楽しみなバンド、というのも希有であって、ありがたい存在でもある。

先行で配信されたシングル「進水式」は「堀込高樹らしい」楽曲に思え「あれ、体制が変わってもそんなに変化ないんだな」という感想を抱いた。「ただし、次のアルバムは悪いものにはなりそうにないな」という予感とともに。そして、実際に新作『11』を聴いての結果は、感想と予感のうち、予感のほうは的中し、感想は大きく裏切られることになる。

高樹(兄)と泰行(弟)の二頭体制の終焉以降、絶対高樹王制が予想されても自然だし、実際、本作も作詞作曲はすべて堀込高樹の手によってなされている。しかし、その楽曲のもつ輝きみたいなものが、これまでレコーディングに参加していたメンバーを含めたミュージシャンによって、まるで乱反射しているかのよう。かつてないほどに多彩で、ちょっとおかしなぐらいに密度が濃いアルバムだと思う。

わたしがこのバンドをリアルタイムで追いはじめたのは『7』の頃から。そこからでは間違いなくこのアルバムが突き抜けて面白い(もちろん、これ以前の作も、なんだかんだ言って大好きで聴く頻度も高い)。詞も楽曲も、まぎれもなく高樹節な感じなのだが、アレンジがものすごく新鮮に聴こえて、全然違うバンドみたいにさえ感じられるのだ。単にコーラスに女性が参加しただとか、違ったタイプのギタリストが参加した、というだけではない、ケミストリーじみた結果には驚かされたし、キリンジとして新しい、というよりかは「こんな音楽もあるのか!」みたいな未聴感まであった。まさに新体制の一発目に相応しい大名盤。

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