ユルゲン・ハーバーマス『公共性の構造転換』を読む #7

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公共性の構造転換―市民社会の一カテゴリーについての探究
ユルゲン ハーバーマス
未来社
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 第七章「公論の概念のために」はまた別な日にしようかと思いましたが、とても短いので今日マトメてしまおうと思います。と言っても、そんなにマトメどころがあるわけではありません。というか、ここは実際に読んだほうが早い。節のタイトルをあげておくと第二四節は「国家法的擬制としての公論 この概念の社会心理学的解体」、第二五節は「問題解明の社会学的な試み」となっていて、最終章であるこの章はこの二つで構成されています。どちらも「どうやったら現在の硬直した状況(社会福祉国家の大衆民主制)をもっと良い方向に変えられるんだろうね」という提言になっております。すっごく乱暴にマトメちゃうと「やっぱコミュニケーションだよね!(笑顔)」という感じ。





 で、今回で「ひとりぼっちの読書会」の『公共性の構造転換』編は終了です。お付き合いいただいた方々、ありがとうございました。最後に個人的な雑感を記しておきますと、これを読むまでハーバーマスとアドルノ(ホルクハイマー)の間に、かなり距離を感じていたのですが「ああ、フランクフルト学派ってこういう感じのことを言う人たちなんだぁ」という実感が湧いてきたのが結構面白かったです。





4 件のコメント :

  1. こんにちは。シリーズ一気読みさせていただきました、面白かったです。
    丁寧な解説で、読んでもないのに読んだ気になれてしまったのですけど、
    これ、後半へいくにつれ「そりゃそうだけどさハーバーマス先生…」度が高まる本なのですかね。
    出版された時代の問題もあるのだと思うのですが。
    実際に読むとまた違って見えてきそう、と思いつつ、買うべきかどうか迷い中です。

    読書会シリーズ、次回作も期待しております。
    何人かでnotひとりぼっちバージョンを敢行されるのも面白そうだなーと思い、
    そういう新たな展開も勝手に期待しております。

    ハーバーマス先生はたしかに前戯がしつこそう、と思いました(顔が)。

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  2. コメントありがとうございます。

    そもそものところ、私は批判理論系の現代社会批判にまったく興味がもてない(書かれた当時の彼らとしてはガチだし、言っている内容もわかるのだけれど)性質ですので、後半にテンションが下がったのは致し方ないことだったと思います。

    面白かったのは、序盤中盤の社会史的な記述でしたね。このあたりは社会学云々を差し置いてとても面白かったです。とくに文芸を媒介としてフマニテートが広まっていくあたり、これはルーマンの『情熱としての愛』を思わずにいられません。

    しかしそうなってくると、はっきり言って直接読む価値は限りなく薄いのではないか、と思わざるを得ません。はっきり言って引用レベルで足りてしまう。

    「新たな展開」にご期待ください。

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  3. お疲れ様です。卒論でハーバーマスとアレントと共和主義理論使って公共性云々しようと思ってるので「直接読む価値は限りなく薄い」とか書かれてしまうと辛いんですが笑
    にしても、確かに後半は面白くないですね。『啓蒙の弁証法』の文化産業の章に影響受けすぎじゃーとかなんとかハーバマス自身もいってたりしますけど。
    前半は高揚感があるんですが。僕としてはハーバーマス『イデオロギーとしての技術と科学』がフランクフルト学派っぽくて好きです。(あいにく絶版ですがw)

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  4. コメントありがとうございます。

    『啓蒙の弁証法』についても、近代・産業批判的な部分は個人的にほとんど興味がないのです。「フランクフルト学派っぽくて」云々などと言いましたが、私としては、アドルノにしか興味がありません。そういった意味で、今回ハーバーマスをマジメに読んだ結果得たものとして一番大きかったのは「私にはハーバーマスを読む必要はない」ということかもしれません。

    卒論頑張ってください。「ハーバーマスとアレントと共和主義理論使って公共性云々」はなかなか険しそうですけれども(さまざまな意味で)。

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